(ゲームの世界の)F1のセッティング part 5(『トー』のお話) その1

F1ゲーム

日々、最前線で働いてくださっている全ての医療従事者、その関連会社の皆様に、敬意と感謝を申し上げます。(2020.04.25追記)

 70周年となる2020シーズンの開幕が近い。先週には各チームがNewマシンをお披露目し、今週末はスペインで合同テストが実施された。FIAは一足お先に「70周年ロゴ」を発表した。
 新しいマシンの発表会はチームの一大イベントであるばかりか、資金面を支えるスポンサーのプロモートの絶好の機会でもある。トロロッソ改めアルファタウリの発表会はアパレルブランドらしくファッションショーのようだった。ブランドのアイテムが紹介され、まるでその一つであるかのようにマシンのベールが剥がされた。美食と旅とガジェット、そしてもちろんF1が大好きな筆者はファッションには疎くセンスもないため、アルファタウリの新車ショーはある意味で新鮮だった。
 多くの人のアルファタウリのNewマシンへの関心はそのカラーリングだっただろう。白と濃紺のツートンカラー。エンジンカバーにはαとTとが組み合わさった無限大の記号♾が大きく描かれ、その中に雄牛(タウリ)が熱りたつ。文字と記号とイラストを融合させるデザイナーの発想力には感心してしまう。「すごい!」そんなセンスを手に入れてみたいものだ。高級ブランドのハイセンスな車体中央、サイドポッドにHONDA hybridの文字が見える。濃淡ではなく赤だ。ボディ下地が白なので日の丸カラーに見えるのは筆者が日本人だからか。白と濃紺と赤の組み合わせは良い。相性の良さをぜひサーキットでも見せて欲しい。期待が膨らむファッションショーだった。

『トー』のお話

 本ブログの読者の多くはF1ファンだと思う。そしてちょっぴり筆者のファンが存在してくれていると嬉しい😊。合同テストの映像が配信される国と地域は約80。「どこ?」という地域もあるのに日本に配信されないのが辛い。連日レポートされる記事とSNSから切り取られた映像の断片から情報を得るばかりだ。そんな断片的映像に衝撃のシーンがあった。それがまさか王者メルセデスとそれを駆るハミルトンの映像になるとは予想もしなかった。オンボードカメラはステアリングを握るハミルトンの後ろ姿をとらえる。ステアリングを握る彼の腕が手前に動き、その動きに合わせてステアリングロッドが伸びるとタイヤが内側にわずかに角度を変える。「トーイン」状態になる。そしてストレートエンドでコーナに侵入する直前には再びハミルトンの腕がステアリングを押し込み元あった位置へ。タイヤの角度も元に戻ったように見える。もしかしたらコーナーに合わせて若干「トーアウト」になったのかまでは残念ながらわからない。
 このシステムの全貌は時間と共に明らかにされるだろう。「DAS」と呼ばれるシステムへの第一報は予想通り他チームのネガティブな反応だ。レギュレーション違反だと声を上げるのは当然のこと。筆者の目線からはレギュレーションまで視界に入らないが、世界一と言っても過言ではないF1エンジニアリングの世界にあって、レギュレーションの解釈にこれほどまでの隔たりがあるものなのかと理解に苦しむ。関係者全員が同じように解釈できないものをレギュレーションと呼んでいるとしたら、「いったいそれは何なのか。」と言いつつも、その解釈の違いこそがNewマシンを楽しみに待つ私たちの最大の理由でもあるから世の中はうまく回り続けるのかもしれない。
 話題が逸れてしまったが、今年の新車も合同テストも十分に私たちを楽しませてくれている。そろそろ次のセッティング記事を書こうと思っていた時にメルセデスの「トー」の話はそのまま筆者の「トー」の話の導入として取り上げさせていただいた。さぁ、それではゲーム内セッティング5つ目のお話、「トー」についていつものように軽く勉強してみましょう。

重量と高さと固さと角度

 マシンセッティングの肝は運動の中心と慣性に関わる「重量」(重心)と「高さ」(車高)、マシン運動の域値を決める「固さ」、そしてダウンフォースとドラッグのバランスを支配する「角度」の4つと考えている。もちろんこれらの設定の最終目標は如何にタイヤをうまく使い切るかということに尽きる。ドライバーのマシンを操作するスキルにほとんど差異はないと言われる。マシンの差がチャンピオンシップの結果と考えるファンも存在する。しかし操作するスキルは飽和状態に近いハイレベルにあるとしてもマシンを使い切る力には差があるように思う。極論を言えばシーズンを戦い終わると同時にマシンを使い切り潰してしまうのが理想だろう。その対極にあり、絶対にしてはならないのがまだ走るマシンを壊してしまうことである。スピンや他車との接触などでダメージを負うのは仕方がないとしても一番無駄なことだ。タイヤはもっとわかりやすい。そのタイヤで走ると設定されている周回数で使い切るのが理想だ。サスペンションの固さやデフの調整は動力を地面に伝えるために行われる。そしてその出力先は全てタイヤである。いや、もっと正確に言えばタイヤが路面に設置するハガキ一枚分と言われるそのスペースである。そこにはマシンが生み出すすべての力が凝縮される。そんなタイヤをダイレクトに設定するのが「トー」と「キャンバー」と言われるタイヤにまつわる「角度」だ。
 
 現在執筆中の(2)へ続く

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