(ゲームの世界の)F1セッティング part 9 デフォルト・セット考察 2

日々、最前線で働いてくださっている全ての医療従事者、その関連会社の皆様に、敬意と感謝を申し上げます。(2020.04.25追記)

 デフォルトセッティングの変更すら初心者には敷居が高い。しかしこのゲームを手にするF1ファンであれば、カレンダーの中でも突出した個性を持つサーキットの名前を挙げることは容易なはずだ。「カジノ」から「ポルティエ」まで続く、迷路のように入り組んだモナコのコーナー。「アスカリ」「パラボリカ」と聞けば胸騒ぎがする。「スプーン」や「130R」は日本が世界の誇るコーナーなのだ。個性豊かなサーキットを思い通りに攻略するにはセッティングは必須だ。入り口は用意されている。デフォルト・セットから始めると良い。セッティング 沼に入り込む準備はできているか?

デフォルト・セットを知ろう2

 前回の記事では【ダウンフォース】の詳細を確認した。11段階に別れるこの項目は理解しやすい。各数値をウイングの角度に読み替えれば、マシンの挙動を想像することに難くない。まずはエアロを色々と変更させて、マシンの挙動を確かめるといいだろう。

 さて、今回はその次の項目である「トランスミッション」へと話を進めたい。まずはデフォルト・セットがどのように設定されているかから確認しよう。この項目はどのセッティングも共通して「オンスロットルのデフ」「オフのデフ(省略)」ともに一律75%となっている。数値が同じであることは一見奇妙に思えるが、デフはコーナーリングと加速性能を互いに打ち消し合う関係にあるので、サーキットの特性というよりもコーナー毎に本来は決められるべきものだ。したがって、この項目は走行時に変更することが可能であり、実際のドライバーたちもコーナー毎に設定を変更しながら走行している。筆者もハンコンのロータリー式ボタンに割り当てているが、コーナー毎に変えるのは至難の技であり、走行中に変更したことはほとんどない。

 デフを固めると加速性能が増し、緩めることで左右のタイヤの回転差を吸収できる。柔らかくスムーズに回転するタイヤはコーナー性能に優れタイヤの摩耗も軽減できる。一方で加速性能を犠牲にする。もちろん難くするとその逆で、コーナーリング性能は落ちるとともに、ズルズルと引き摺られる外側のタイヤの摩耗が進むことになる。

サスペンション(Fキャンバー、Rキャンバー)

 キャンバー角は、フロント、リア共に高速重視になるにしたがってネガティブになっていく。キャンバー角とはタイヤを前から見た時の角度であり、ハの字型になるほどに「ネガティブ」と表現する。ただ実際に目視ではハの字どころかその変化にさえ気がつかないだろう。変更できる角度は前後輪共に「3.5°」から「2.5°」のたった「1°」の幅しかない。

 ハの字にするには意味がある。それは高速でコーナーを通過するとき、タイヤは外側に膨らまないように耐えている。このときにタイヤ変形する。静止時にタイヤを真っ直ぐにつけていると、コーナー時に変形したときに路面との接地面積が少なくなる。つまりこの変形を予め見越して、わざと角度をつけることで静止時には接地面積が減少するが、歪んで変形したときには最大となるようにしているわけだ。タイヤはゴムでできており、F1マシンの中では最も柔らかいパーツであることに異論はないが、それでも重くて硬い。外向きの力で変形するとはいえその程度は「1°」の範囲内で吸収できるものなのだろう。この辺りは実際のところどうなのかは、正直に言ってわからない。

 数値はコーナー性能重視から高速設定になるにつれて、前輪の設定は「-2.60」「-2.80」「-3.00」「-3.20」「-3.40」とよりハの字になっていく。ただし忘れてはいけない。その閾値はわずかに「1°」である。リアも同様に「-1.10」「-1.30」「-1.50」「-1.70」「-1.90」とわずかに広がるだけだ。

サスペンション(Fトー、Rトー)

 キャンバー角が前から見た時のタイヤの角度なら、トーは上から見た時のタイヤの角度である。前輪が外側にむいて広がっている状態をトーアウトといい、ハンドリングが向上する。タイヤが外側を向いているため、コーナーへの侵入時に素早く応答するというわけだ。その逆でタイヤが内向きであれば直進するときに安定する。常に進行方向に向かうため、左右へのブレが少なくなる。またトーの角度をつけるほどにタイヤと路面との摩擦が増し、意図的にタイヤに熱を入れることも可能である。ストレートを走るF1マシンでは、後輪が路面をグリップしマシンを前へと押しやる。一方で前輪は後輪に比べて仕事をしていない。そのため前輪のタイヤの温度が下がりやすいのである。長い直線の後に続くコーナーでのブレーキング競争と、旋回性能は数少ないサーキット内でのオーバーテイクポイントでもあり、タイヤに一定の熱を入れておくことは勝敗を大きく左右する重要事項とも言えるのである。そのため、しばしばトーはタイヤをわざと路面と摩擦させるために設定されることもある。

 さてゲーム内では、前輪をトーアウトに設定することはできない。これはキャンバー角度をポジティブに設定できないのと無関係ではない。キャンバー角でハの字になったタイヤをうまく設置させ、均等に摩耗させるためにはトー角とのバランスが重要だからである。キャンバー角がポジティブに設定できない以上、トーをアウトに設定する必要がないというわけである。この辺りの詳細は、いずれじっくりと考察したいが、ここではゲーム内の設定値を紹介するにとどまっておこう。

 FT(フロントトー)は、「0.08」「0.09」「0.10」「0.11」「0.12」の「0.01°」刻みで設定する。またフロントトーが高速設定になるに従って直進安定性が増すように角度を大きくするようになっていくのに対して、RT(リアトー)は「0.41」「0.38」「0.35」「0.35」「0.32」と数値が小さくなることに注意しなくてはいけない。先述のように、リアタイヤはストレートではマシンを前に押しやる働きを一手に引き受けており、できるだけ余計な摩擦を排除する必要がある。

 サーキットの特性に合わせて、ストレートでの安定性と直進力を高めるためには、キャンバーをネガティブ側に設定し、トーをアウト側に設定することになる。このようにデフォルト・セットの数値を考察することで、コーナー性能やスピード性能を得るためには、どのように数値を設定していけば良いかがわかってくる。数値そのものが示す意味がわからなくても、どう組み合わせれば良いかがわかってくる。

次回は残りの項目を考察して行こう。

コメント

  1. top secret より:

    ブレーキ圧関連なども教えてください!

    • 03driverN 03driverN より:

      コメントありがとうございます。

      返信が遅くなり申し訳ありません。

      ブレーキ関連、現在執筆中です。

      またブログの方をご覧ください。

      筆者N

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