FANATEC、DD1への道 

FANATEC

 謹賀新年
 今年もよろしくお願いいたします。

 2020年はシム・レーシング関連の機材やソフトに信じられないほど散財した一年だった。ちょうど1年前の今頃、PS4の「F1 2019」に飽きたらず、本格的なレーシングシムを求めて、環境をPS4からPCに移行した。(2020年1月)そしてそれを皮切りに、PCが手に入ったら次はサウンドでしょ!ということで配信環境の充実をはかり、YAMAHAのAG03(関連記事はこちら)とMarantzのコンデンサーマイク、ゼンハイザーのヘッドフォンに手をつけた。(2020年3月)

 その時は夢にも思わなかったが、機材の充実と配信のノウハウを得たことでコロナ禍のリモート・ワークにおいて1500人(=1500台)近くの在宅環境を整えるという緊急司令を仰せ付かることになる。3ヶ月に及ぶ在宅での端末管理とシステム維持で被ったストレスを、「シム・環境の充実」という散財で発散することになったわけだ、ということにしておこう。

筆者の環境を振り返る

 その時筆者が使っていたハンコンはThrustmasuterのT300(関連記事はこちら)だった。簡単に入手できるハンコンでは、LogicoolのG29と人気を二分するベルト駆動方式の中級機で、シム・レーサーたちにとって入門機となる名機だ。ちなみに筆者は2019年の8月までG29を所有していた。余談であるがG29のFFBはギア方式で、動きのスムーズさとフォース発生時に大きな騒音をたてるのが弱点だった。夜中にプレイしていると「ガタガタ」という音が近所迷惑にならないかと心配になることもあった。

 それに対してT300はベルト・ドライブ方式であり、モータが発生するフォースをベルトを介してステアリングの軸に伝える。「ギア」を使用しないため騒音が小さいのと、動きがスムーズなのが強みである。しかしながら、コンシューマー・ゲーム機ユーザーを第一に想定しているのか、フォースの出力は物足りなく、耐久性に不安が残る。もう少し具体的にいえば、フォースを最大出力で発生させると、モーターからの発熱が激しくなり、熱を冷ますために筐体のファンがゴオゴオと音を立て始める。そしてモーターの出力を自動的に下げていく安全装置が働き、いわゆる「ファース抜け」が発生することが指摘されてきた。筆者はこの「フォース抜け」を感じたことはなかったが、ゴオゴオという騒音には悩まされていた。ファンの音は精神衛生上もよくない。

(なかなか、DDの話に辿りつかない…、今年もダラダラ(長々)と書き綴りますが、ごうぞご容赦ください。またこれまで通りご愛顧ください。)

 ということで、筆者がFANATECのCSW2.5を購入するのは半ば既定路線であり、多くのシム・レーサーたちが辿る道を踏襲したのだ。これが6月ごろだったと思う。この間、自作PCにも継続的に手を加え、グラボを2070Sへ換装し、NVMeにSamsungのEVO Plus500Gを増設するなど磐石の体制を築いていく。

 CSW2.5はFANATECが作るベルト・ドライブ方式の旗艦で、ダイレクト・ドライブが発売されるまでは最上位モデルだったことはあり、発生するフォースの強度、質ともに満足のいく逸品である(関連記事はこちら)。発生するフォースは2倍近くなり、作業机に仮設のコックピットでは強度不足が露呈し始める。また8月には感圧方式のブレーキペダルを導入したことで、ペダルユニットの設置が新たな問題となって浮上する。荷重方式のブレーキペダルは、踏み込む「力」を感知して数値化するため、しっかりとユニットが固定されていないと真価を発揮しない。
 ニトリで一番頑丈そうな作業机を購入し、ペダルユニットを学生時代に使っていた超分厚い英語の辞典で挟み込むなど、快適な環境を必死に模索していた。それでも間に合わせの環境は、どこまで手を加えても間に合わせの域を超えない。やはりコックピットの導入は必至だ。ネット情報をかき集め、自分のDIYスキルで手に負えそうなものを検討した結果、アングル(L字)鋼材をメインにしたコックピットが完成した。シムレーサーたちの間ではアルミ・フレームが一番人気だったが、部材に穴あけ加工や一部切断作業などが必要だったことと、コストが見合わなかったため採用を断念した。ホームセンターで必要な長さにカットして貰えばあとは一切の加工を必要としない。部材に空いた穴をうまく利用すれば問題なくホイールベースとペダルユニットを設置することができた。見かけはあまり良くないが、剛性と使い勝手の良さは気に入っている。

アングル鋼材で作成したコックピット

 さて、この頃から巷ではFANATECのさらに上をいくシム関連製品の話題がツイッターを賑わすようになる。SimCubeのホイールベースやHeusinkveldのペダルユニット購入の報告が相次ぎ筆者の購買意欲を刺激していく。この時点での筆者の環境を整理しておこう。

PC自作(CPU:Ryzen7 3700X GPU:RTX2070S(GIGA BYTE)
ハンドルFANATEC CSW2.5
ペダルFANATEC CSL Elite Pedal にLoadcell Kitを増設
オーディオ IFYAMAHA AG03、XENYX302USB、Sennheiser GPS500
コックピットアングル鋼材で自作
モニターASUS VG258QR(165Hz 0.5ms)
ゲーミングチェアGT Racing
2020年10月頃の環境

 皆さんなら、ここから何を買い増し、買い替えしていきますか。

悩ましい選択「あるものねだり」

 筆者は巷の賑わいに影響を受けて、ペダルユニットの買い替えを検討し始めた。ホイールベースに合わせて「クラブスポーツ」シリーズで揃えたくなった。狙いはCS Pedal V3。ネットで情報を漁りまくる。V3ペダルのクオリティーに間違いはなさそうだが、廉価のエリートペダルにロードセル・ブレーキを追加すれば満足という意見も散見される。クラッチペダルの機構を評価する意見もおおいが、筆者はクラッチを使わないため、現在は取り外して2ペダルで運用しているためその恩恵に与れない。くわえてV3にはアドオンとなるパフォーマンスキット(ブレーキの硬さを調節するエラストマーのセット)とダンパーキットの導入を勧める声も大きく、それらを買い揃えるとコストが膨らんでいき、どんどんとHeusinkveldのペダルユニットとの価格差が縮まっていく。それならと照準をHeusinkveldのペダルユニットに切り替えてみた。アクセルとブレーキだけを購入でき少しコストを抑えられそうだ。それでも海外からの送料などを見積もっていくと「高い」が、製品の品質には一部の隙もない。一味も二味も違うフィーリングを得られ、速さに直結するといった意見が大半を占め、ますます自分の手元ならぬ足元におきたくなる。決意を固め始めたところ思わぬ新たな問題が発生する。取り付け方法だ。

 筆者はアングル鋼材でコックピットを自作した。三連休を費やした自信作だ。否、ちょっぴり不満もある。アルミフレームに比べて見栄えが悪い。断然悪い。ツイッターなどへの自作アルミフレームの投稿を見ると後悔せずにはいられない。剛性は申し分ないし機能的にも満足だしおそらくアルミに比べてコストは半分しかかかっていない。しかし、そこそこおしゃれな筆者の書斎には無骨すぎる。アルミフレームのコックピットには簡単に設置できるらしいが、筆者のコックピットにHeusinkveldのペダルユニットを設置するのには、さらなる投資が必要になりそうで、苦戦するのは目に見えていた。そんな時、どれだけレーシングシムの素晴らしさを紹介しても、全く興味を示さなさい友人がアドバイスをくれた。

「ずっと続けていくなら、色々な機材を設置できるちゃんとしたコックピットと腰が痛くならないシートを買ったら」

 筆者の都合に合わせて翻訳すると、SIM-LABのGT1-EVOを買ってブリッドのシートを選んで取り付けるということを意味する。友人のアドバイスに納得する。これからSimcubeもHeusinkveldも購入することになる。モニターも3枚になる。それらを完璧に取り付けて快適にプレイするためにも今ここでコックピットとシートを新調することは正解だ。

 そして筆者の書斎に届いたのがDD1だった…

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