速く走るための練習方法①:ブレーキングを学ぶ【iRacing、アセットコルサコンペティツィオーネほか】

FANATEC

 2020年の暮れに初めてオンライン・レッスン(2021.1.5の記事を参照)を受講した。いままで独学でうまくドライブできるように研究してきたが、今回プロのアドバイス(KMRさん)を受けて今後の練習方針に新たな方向性を見た。プラクティス走行は、周回を重ねることに重点を置いた「走り込み練習」として位置付けていたが、今後は「走り込み」に加えて「スピード練習」を意識して取り組んでいきたい。

プロの走行データから練習メニューを考える

 プロの走行データをテレメトリーで視覚化するとブレーキングがどのように行われているかがよくわかった。下の図は青色で示された筆者の走行データと赤色のプロの走行データを重ねて表示したものだ。「SPEED(スピード)」「BRAKE(ブレーキ)」「THROTTLE(アクセル)」「STEERING ANGLE(ハンドルの切り角)」の4つがそれぞれ連動していることがわかる。

 「SPEED」のグラフを見ると(画質が悪くてゴメンナサイ)、コーナ前の直線区間の最高速度は252km/hであり青も赤のラインも、つまりプロも筆者も変わらない。グラフの横軸はスタート地点からの距離を示していて1メモリ2.5mである。グラフでは青のラインは730mを超えた付近から下降している。それに対して赤のラインは755mから下降が始まっている。両ラインともに下降した先は875mの同一地点だ。そこから再びラインは上昇していく。その時のラインの傾きにほとんど差がないということは、同じように加速しているということだ。もちろんタイム差は生じない。

 つぎに「THROTTLE」に注目してみる。青い筆者のラインは725mのところでガクンと下降しており、ここでアクセルを抜いている。対して赤いラインは755mのところまで直線が続いている。全開時間がより長い。アクセルを抜いた位置の違いに加えて、プロの赤いラインはストンと一直線に落ち込んでいるが、筆者の方はアクセルを抜いた時にも踏み込む時にも最後に少し緩めていることがグラフのゆらぎからわかる。減速時はそれほどでもないが、踏み込んでいく時にアクセルを一旦緩めている。車がスピンするのを避けたのか、あるいは走行ラインが悪く曲がりきれずに減速せざるを得なかったというところだろう。

 さていよいよ今回のテーマとなる「ブレーキ」の話だ。原則としてブレーキとアクセルを同時に踏むことはないので「BRAKE」曲線は「THROTTLE」と入出力が逆になる。アクセル曲線が下降し始めるポイントとブレーキ曲線が立ち上がり始めるポイントはほぼ一致する。ここでもプロと筆者を比較してみる。異なるのは、その踏み方だ。描かれるラインが全く異なる。アクセルワークで描かれるラインがグラフ上にほぼ長方形のような窪みを作るのに対して、ブレーキはニョキっと急激に立ち上がり、そこからなだらかに降っていく。そして降り切った地点がアクセルを開けるポイントと重なっている。明らかな違いがある。まず踏み始めるポイントは筆者の方が25m手前になっている。スピードとアクセルのデータから既にわかっていることであるが、ここでタイム差が生じていることを認識した。ブレーキングポイントは筆者の方が手前なのだが、ブレーキのラインが描くの山の頂点はほぼ同じところにある。そして頂点の高さはプロの方が高く、数値にすると10%程度プロの方が強く踏み込んでいる。プロの方がより高い山に登って降りてくるイメージだ。このデータからはブレーキングの最後に踏み足されたことが読み取れる。理由はわからないが、もしかしたら少しミスがあったのかもしれない。仮にミスがあったとしても、アクセルやスピードのグラフにはその形跡が現れていないことから、ブレーキがミスの修正に使われたと推測している。筆者の方は、スピードにもアクセルにもブレーキにも乱れた形跡があり、ミスに対してドタバタとあわてて色々と操作して対処しているということだろう。当然その分時間をロスしていることになる。
 ステアリング・アングルを示す曲線は、中心から上下に離れるほど左右に大きく舵を切っていることを示す。大きく舵を切るということはそれだけ車が曲がるということだ。プロの方は筆者よりも大きく舵が切られており、それだけ曲がっているわけだ。ブレーキが遅く、スロットルを速く開けて、そして速度を維持しながらも、クイックに曲がっているのはこれこそプロの魅せる技ということか。マシンとタイヤの限界がわかっていて、それをできるだけ引き出している。ステアリングの操作は次項以降でブレーキングと合わせてお話しよう。

ブレーキを練習すれば、アクセルとステアリングは連動する

 データの解析は済んだ。筆者が得た結論は「ブレーキの練習」だ。ブレーキを適切なタイミングで踏むことができれば、同時にアクセルをそこまで引っ張っているということになる。ブレーキを適切な強さで適切な分量を踏めれば、適切な速度が得られることになる。まずはここまでを目標に練習を続けていこう。もちろん簡単にスキルの習得とはいかないと思う。しかしプラクティス走行時に明確な目標を持って臨んでいれば、明確な結果が得られるだろう。

 さて具体的な練習方法だ。ブレーキングの基礎を学ぼう。そのまえに「トラクション」について簡単に整理しておこう。「トラクション」という言葉がある。トラクションとはマシンに対して働いている力のことを指す。直進しているマシンを想像して欲しい。ハンドルをしっかり握ってまっすぐ直進したままブレーキングすると、タイヤは路面と激しく摩擦して車を止めようとする。この時に発生している力、すなわちトラクションは100%車の前方にかかっている。同様にまっすぐハンドルを握ったままアクセルを全開にすると、トラクションは後輪に全てかかりタイヤは路面と摩擦しながらマシンを前に押し出そうとする。左右のどちらかに100%のトラクションがかかっているなら、それはマシンが旋回していることを意味する。車を中心に360°の円をイメージするとわかりやすい。

 0°が直進減速時、180°が直進加速時、90°と270°の位置なら旋回に使われているということだ。中間地点である45°の位置なら、車を止める成分と曲がる成分の二つに均等にトランクションが使われていることを意味する。ブレーキとステアリングが半分ずつトラクションを分け合っている状態だ。曲がるためにはこれに近い状態を作り出す必要がある。フルブレーキング時にハンドルを曲げても車は曲がらない。曲がらずに挙動だけが不安定に乱れスピンすることになる。これはトラクションが全て止まるために使われているので、曲がるための力が残っていないからだ。同様にアクセル全開でハンドルを切っても車は思うようには曲がらない。やはり挙動を乱して予測不可能な動きをするだけである。トラクションは前に進む力にのみ使われていて、曲がるための力は残っていない。つまり、直線の最後、それは同時にコーナーの入り口であるが、ここでうまく車を曲げてコーナーリングしていくためには、マシンのスピードを落とすためのブレーキングと、車を走行ラインに乗せるステアリングの二つの操作を行うために、それぞれにトラクションを分け合う必要があるということだ。実際にはブレーキを使って曲がるためのトラクションが得られるまで、前方向にかかるトラクションの成分(速度)を減らすことになる。速度が遅くなりすぎると車は曲がり過ぎてしまう。(ただし速度が0になってしまうとハンドルだけを切ってもマシンは曲がらない…)実際にはコーナーに合わせてハンドルを切っているので曲がりすぎることはなく、理想的な速度よりも遅いスピードでマシンが旋回していることになるのだ。マシンは楽に曲がっていてもっと速度が速い状態でも旋回できるにもかかわらず力を余しているのはもったいないし、タイムが伸びるわけもない。先ほどテレメトリーのデータを一緒に分析したが、筆者のコーナーリングはまさにこの状態というわけだ、本当はもっとスピードを出して旋回できるのに、ブレーキングを強くし(長くし)過ぎてしまい、力を余していたのである。

荷重の移動

 車の運動を考える時、トラクションと双璧をなすのが「荷重」だ。まっすぐ走行している時にブレーキを踏むと体が前に持っていかれる。慣性の法則である。この時、人間の体だけでなく車全体が前輪にのしかかる。サスペンションが縮み車は前傾姿勢となる。車速が落ちて停止状態に近づくと、前に傾いていた車体は元の位置に戻ろうとするが、その反動で今度は後ろ寄りに一旦荷重がかかる。そしてまたその反動で前に荷重がかかるのだ。前後に繰り返し荷重が移動しながら力が減衰し、いよいよ車は元の位置に戻ることになる。この動きは余計なものでしかないので、いかに反動を小さく素早く抑えるかも大切な要素となる。旋回する時も同様に荷重の移動が起こるが、前後方向ではなく左右方向に生じる。右に旋回するときには遠心力が左にかかるため、ボディの左側が沈み込む。トラクションで考えると、左側のタイヤによりトラクションがかかり、右側は抜ける感じと考えると良い。ちなみに前後の動きを「ピッチ」、左右の動きを「ロール」と呼んでいる。荷重が移動し4輪のタイヤにかかるトラクションのバランスを崩さずに保つのが重要となるのだ。その解決策の一つがセッティングということになる。サスペンションの高さやバネの縮む力と戻る力の調整、車そのものの剛性などさまざまな要素は、この荷重の移動をコントロールするためのものと言っても過言ではないのだ。

 荷重の移動は運動の方向が変わる時に生じる。アクセルを踏んで進む時、ブレーキを踏んで止まる時、ハンドルを切って曲がる時はドライバーの操作により意図的に発生させることができる。トラクションはアクセルを踏んで後輪にかかる力よりも、ブレーキを踏んで止まる時に前輪にかかる力の方が大きい。やっかいな荷重もブレーキング時に大きく発生する。故に、ブレーキの踏み方一つでマシンの動きは大きく異なり、ブレーキングが上手いほどにトラックを速くスムーズに駆け抜けることができるというわけだ。これが筆者が「ブレーキ」の練習に取り組む理由であり、プロのテレメトリーに顕著に現れている筆者との違いなのである。

ブレーキング技術(テレメトリーの形とトレイル・ブレーキング)

 そこでいかにブレーキを踏むのかということになるわけだが、余計な荷重移動を発生させないためには、急激な動作をさせないことが大切だ。ブレーキを一気にガツンと踏むと短い距離で制動できるが、そのだけ急激な荷重移動を発生させる。強くトラクションがかかりすぎるとタイヤはロックするかスリップする。ただしこの前輪への荷重はタイヤを路面に押しつけグリップを増す効果を狙うこともできるため、ロックとスリップを恐れてのんびり踏んでいたのでは十分なグリップを喪失してしまう。そして最高速まで加速しているマシンを、コーナーを通過するのに必要なスピードまで素早く減速させるためにも力強いブレーキが求められる。しかし荷重の移動には反動を伴う。前にかかった荷重は後ろへと戻ってくる。ここでプロのテレメトリーに見たブレーキング操作を示すラインの意味が理解される。ブレーキングのラインが描く山はグッと頂点まで素早く立ち上がり、緩やかに下降していた。このラインが示すのはドライバーがブレーキを踏む力具合だ。つまり必要な分ブレーキを踏んだ後は、ゆるりと滑らかにブレーキを踏みつける足から力を抜いている。できるだけ荷重の反動を抑える目的があるとみた。前輪からトラクションが抜けるということは、前輪のグリップが減少することと同意なのではないか。だから上手いドライバーのブレーキングの山は緩やかに下る稜線を描いているのだ。ブレーキングという動作にあるマシン制御と運動の法則が少し理解できた。これで正しい操作の形がぼんやりだが見えた。

 プロがブレーキを徐々に戻しているのにはもう一つのテクニックが隠されているようだ。「トレイル・ブレーキング」と呼ばれるテクニックは、ブレーキを残しながらステアリングを切ることを言う。このテクニックの利点は、ブレーキングを遅らせて最高速度でコーナーの奥まで進入できる点だ。通常はコーナーの入口で終えておくべきブレーキングをコーナーの途中まで先送りすることで、タイムを稼ぎ出すことができる。
 筆者はこのブレーキング方法に名前がついていて、ブレーキング・テクニックの一つだとは知らずにいた。というのも筆者はほぼ全てのコーナーで「トレイル・ブレーキング」を行っているからである。先ほども書いたように、一度踏んだブレーキを急激に元に戻すのはマシンの状態を大きく変化させる動作であり、ロスを生じさせることがある。そのため多くのドライバーは極端な操作を本能的に避ける傾向にあるのではないかと推測するが皆さんはどうだろうか。筆者の場合はマシンの挙動の変化を恐れるのに加えて、コーナーを回りきれない恐怖心からブレーキを残しているため見た目だけのトレイル・ブレーキングになっているのだと思う。それによって本来「スローイン・ファーストアウト」でコーナー出口からの加速を重視するのが基本とされるのに対して、どうしても「それほどファーストでもないイン・スローアウトしかもアクセル遅れ気味」な運転になっていたのだ。だからコーナーの後の直線区間で後ろのマシンには差を詰められ、前のマシンには離されていくという場面が繰り返されていた。トレイル・ブレーキングを知ることでもう一つ練習課題を見つけることができた。

 

まとめ:ブレーキング
  • グリップを得るために荷重を前輪に移動させつつ、コーナーリング可能なスピードまで減速する
  • ブレーキの踏み始めはできるだけ短い時間で終了させること。ただしロックとスリップさせるとマシンは曲がらない
  • トレイル・ブレーキングを意識して操作する。エイペックスに向けて緩やかな線になるように徐々に力を緩めていく

 

ロックさせないために、ブレーキを踏む力加減

 それでは第一段階。ブレーキングの開始だ。ここではいかに素早く必要なスピードまで減速するかが問われる。そしてタイヤをロックさせたり滑らせてはならない。タイヤはしっかりとグリップしていなければならない。

 まず「いつ=どこで」ブレーキを踏むのかから考えていこう。答えは単純だ。ブレーキは曲がるためのトラクションを分け与えるために行うわけだから、曲がる直前でなくてはいけない。するとハンドルを切り始めるギリギリ前ということになる。また最大限の効果を得るためにも車には十分なダウンフォースが発生していることが望ましいだろう。車は直進している時に一番ダウンフォースを得ている。当然その逆のドラッグも最大なわけだが、車に対して行う操作はできるだけ車が正面から風を受けている状態でありたい。したがってコーナーの入り口のアウト側一杯一杯のところで、車がまだ正面を向いている時に最初のブレーキ動作を行う。この操作の前段として、コーナーの入り口までにちゃんとマシンをアウト側に寄せておく必要がある。筆者は夜な夜なレースに興じているが、前車が極端な動きでマシンをアウト側に寄せる光景をよく目にする。少し危険とも思えるような動きをしてまで、マシンをアウト側に寄せるのには理由があったわけだ。この準備動作も合わせて練習したい。

 ブレーキは4輪にそれぞれついている。それを操作するペダルは一つ。そのため機械的に4輪それぞれへと踏力が伝わるように制御されている。ここで登場するのが「ブレーキ・バイアス」だ。「ブレーキ・バイアス」を設定することで、前後のタイヤに伝わる踏力を分配することができる。後ろ寄りに設定すると後輪がより「止まる」ことになる。やりすぎると前輪よりも後輪が先にスライドしオーバーステアを発生させる原因になる。一方で、配分を前寄りにするとその逆となり曲がらないアンダーステアが生じる。さらに舵となるタイヤがロックしたりスライドするとマシンの方向を変えることができない。「ブレーキ・バイアス」は走行中にも設定を変更できるので、いろいろと前後バランスの変化を試しながら走行することができるだろう。

 実際にブレーキペダルを踏んでいく。何周か踏み方を変えて走行し、テレメトリーで比較し一番理想に近い踏み方と、その時の感触を覚えていくしかない。ロックさせるような力任せに「ガツンっ」とやるのではなく、「ぎゅーぅ」と踏み込んでいく感じに近いと思うが、それをできるだけ短い時間でやらなくてはならないのだ。「ぎゅーぅ」と85%あたりまでブレーキを使えるように踏み込む練習をしよう。中高速コーナーではもうすこし弱くてもいいのだろう。筆者はバルセロナのターン1をうまく走れることをブレーキングの練習課題と設定した。踏み込みすぎるとロックする。ロックした時にはあわててブレーキを離し戻すのではなく、グリップが回復するところまで緩めることも同時に練習メニューに加えていこう。ただし、これはあくまで余力のある範囲で行う。二兎を追うほどの脚力はそもそもない。
 筆者のブレーキングはテレメトリーを見る限り「じわーっ」といつまでも踏んでいる感じに近い。ブレーキングポイントも手前すぎる。一度に複数のことを直すのは難しいので、踏み方に絞って改善していくことにした。したがっていつも踏んでいる地点をもっと奥まで突っ込みたいところだが、余力ができるまではいつものところで踏み始めることにする。ただし、いつもよりも「ぎゅーぅ」と短い時間で踏むように心がける。評価はテレメトリーの形。まずはこれをしつこく繰り返すしかないのだが、練習ばかりだと面白くないので、時間をかけて習得していくことにした。プラクティスセッションの課題として常に意識はするが、そのWEEKのレースで最高の結果は得たい。ゲームであり、楽しみでもあるので、あまり肩に力を入れずにのんびりやりますYO!

トレイル・ブレーキングとステアリング操作のシンクロナイズ

 ここではトレイル・ブレーキングの練習方法を確認しよう。トレイル・ブレーキングとは簡単にいうとブレーキを踏みながらコーナーリングすることである。つまりブレーキとハンドル操作を同時に行なうというわけだ。そこでこの二つの動きをシンクロさせるように意識しながら操作するとうまくいくと考えた。ブレーキは徐々に力を抜く動き。ハンドルはコーナー入り口から必要な分だけ切り足していく動き。この二つの動きはシンクロ(同調)するが、ブレーキが負の入力に対してハンドルは正の入力となる。二つで一つの動作と考えると体も動かしやすい。この動作はコーナーの頂点で完結しなくてはならない。エイペックスから出口の直線に向かって加速局面となるので、ブレーキを離してアクセルを踏み込んでいく。ここではトレイル・ブレーキングとは逆で、アクセルを開きながら切ったハンドルを解(ほど)いていく動きが要求される。ブレーキと同じようにアクセルを徐々に踏み込むのかと思いきや、プロのテレメトリーでは時間をかけずにスッと踏み込まれている様子が示されている。ここはどうしてそういう操作が可能なのかは今後の研究課題だ。

 トレイル・ブレーキングの練習に最適なコーナーとはどんなコーナーなのだろう。ヘアピンやシケインのように進入から頂点までの距離が近いコーナーは練習には不向きだろう。操作する時間が短く車の制動操作が忙しい。そもそもこの種類のコーナーにトレイル・ブレーキングが必要なのかどうかもわからない。では対極にある高速コーナーはどうだろうか。高速コーナーはブレーキングをあまり必要とせず、あるいは進入時の短いブレーキングの後全開で抜けていくことが可能なコーナーである。ここでもトレイル・ブレーキングは必要なさそうだ。中低速コーナーこそ本領発揮ということだろうか。このあたりまでくると筆者の知識では追いつかず更なる情報収集が必要となるが、ひとまずスペイン、カタルーニャのヘアピンやシケインを除くコーナーを教材として練習してみよう。

ブレーキペダルの調整方法(ロードセルの設定)

 ブレーキングの練習の前に、ブレーキペダルの設定を済ませておこう。筆者のブレーキはロードセル方式だ。踏み込んだ力でブレーキの大きさを決める方式で、設定を変更すると100%踏み込む力を極端に軽くも極端に重たくもできる。具体的には数値で設定していくのだが、ここでふと気がついた。ロックさせない程度まで思いっきり踏み込むためには、自分の踏力で思いっきり踏み込んでもブレーキ自体を85%くらいになるように調整しておけば、ロックすることにあまり留意を払わなくてもよくなるのではないだろうか。現在の筆者のブレーキは比較的軽い。メーターを見ながら0%から100%までを無理のない力で踏めるように調整した。したがって簡単にフルブレーキングすることができる。逆にいうと、ブレーキを踏みすぎる可能性が高くロックが起こることと、80ー85%という微妙な力加減を常に足の感覚で行わなくてはいけないので、同じ動作を繰り返すのが難しいことに気がついた。しかし残念なことにFANATECのロードセル・キットはコスパに優れた満足度の高いブレーキではあるが、細かく調整することは得意ではない。物理的には硬さの異なるゴムを組み合わせて好みの硬さに調整できる。しかし完全にアナログなので、その時の踏んだ感覚によって硬いと感じることもあれば柔らかいと感じることもあるだろう。ソフトウェアでは最大に踏み込むのに要する踏力の調整が可能だ。数値をあげると力の限り踏み込んでもなかなか100%に達しない。この設定と最大値と最小値の閾値の設定を組み合わせれば「ガツン」踏んでも「ぎゅーぅ」と踏んだ感じに近づくように設定できるかもしれない。このあたりはこれから試行錯誤しながら煮詰めていくことになる。
 筆者が所有するペダルはこの手の製品の中では最廉価にあたるので、設定の幅は小さいし、自分の思ったブレーキ量を出すのに労力を要する。巷で人気上昇中のHeusinkveldは機械的にもソフトウェア的にも微調整の幅が大きく思い通りのブレーキに仕上げることができそうなのには興味をそそられる。ただ機械にばかり頼っていてもうまくはならない。今ある環境で最善を尽くした上で、新規機材の導入を検討しよう。いや導入しよう。

ブレーキ技術の習得でステージを1段階あげたい

 iRacingにすっかりはまった筆者は現在2021年シーズン1に参戦している。スペインのカタルーニャでの戦いを目前に控えている。(2021年第5戦 1/15〜:筆者の参戦予定はこちらから)現時点でのベストラップは1分40秒台である。遅いわけではないが、上位で安定して戦うには40秒を切りたい。高速コーナーと続くバックストレートで0.5秒縮める目処は立っている。あともう一つコーナーが仕上がれば40秒切りが見えてきそうだ。一つ一つコーナーを攻略し、習得することでタイムを縮めていくのが楽しい。スペインでしつこく練習しよう。そしてブレーキングのスキルが1段階上がればこれまで走ったトラックへ出かけていき、タイムの更新を狙ってみたい。現在クラスは「C」。「B」に上がる要件を満たしているが、ブレーキング技術を身につけて「B」にステップアップしたい。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さんのブレーキング術を教えてください。

筆者

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