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iRacing Set-up Guideを読む 第2回 

iRacingのセットアップガイドを読むの第2回は、「タイヤの内圧」「キャンバー」「キャスター」「トー」について、直訳翻訳ではない、解釈訳として一緒に読んでいこう。

シリーズ第1回はこちら

タイヤの内圧

タイヤの内圧はトラックの走行において最も影響のある項目である。というのも車は常にタイヤを介して路面と設置しており、ストレートでもコーナーでもブレーキングにおいても、すべての仕事はタイヤを通じてなされるからである。

それでは「内圧」とは何であろう。

「内圧」とはタイヤのチューブ内(チューブレスだが)に詰め込まれた空気の体積である。体積が増えるほどにタイヤのゴムを内側から外へと広がろうという力が増幅する。

この「内圧」が高い状態は、タイヤの側面、通称サイドウォールと呼ばれる部分をより固くする。タイヤのよじれが少なることを意味する。

これによって生じる効果は次の通りだ。

内圧が高いほど、より重い車重に耐えることができる。それもそのはず、内圧が低ければ車両の重量に押しつぶされてしまう。内圧が高いとタイヤがつぶれずにしっかりと車両を支えることができる。タイヤと路面の接地面はより少ない面積となることで、タイヤの操作性が増す。

タイヤの操作性、応答性が高いということはコーナー進入時における動きが機敏になる。その反面、安定性には欠け、路面の凹凸やドライバーの過激な操作に対して弱さを見せる。

ゲーム内の用語をまとめておく

コールド・プレッシャー

ピットから走り出す前のタイヤの内圧を指す。そうこうすることでタイヤの表面は摩擦により温度が上昇する。それに従ってタイヤ内の空気も温められ膨張する。膨張することで圧力が高まるのは自明のことである。

ラスト・ホット・プレッシャー

走行後のタイヤの内圧を指す。走行時のタイヤの温度上昇により、タイヤ内の圧力も上昇する。この上昇は一定のラップを経ることで安定する。

ラスト・テンプOMI

走行後のタイヤの温度を指す。OはOuter Edgeでタイヤの「外縁部」、MはMiddleで「中央部」、IはInner Edgeで「内縁部」である。タイヤは旋回時にはそれぞれのOMIの部位で異なる力が加わる。遠心力は常に外側に働くため、タイヤの外縁部に負荷がかかり、その結果この部位で摩耗と温度上昇がもっとも生じることになる。

この3つの温度が±5℃以内がバランスの良い状態と言われている。

キャンバー

タイヤを正面から見た時に垂直から内側、あるいは外側に倒れた状態をいう。内側、つまり車体側に倒れた「ハ」の字の状態を「ネガティブキャンバー」という。

キャンパーは旋回時のタイヤの接地面を改善するために調整される項目である。旋回時には遠心力が働き、車は外側に力がかかった状態になる。外側に傾いた状態を想像してほしい。タイヤは外側に力がかかると同時に内側が少し浮いた状態になる。すべての動力、あるいは旋回力はタイヤを通じて路面に伝わるため、タイヤの接地面を最大に確保することは車を速く走らせるための必須条件といえる。そこであらかじめコーナー時に車が傾くことを想定して、傾いたときに接地面が最大となるようにタイヤを内側に傾けておくのがキャンバーの仕事である。

フロントキャンバー

コーナー時のグリップの改善にはネガティブキャンバーが効果的である。ただし直進時には接地面が少なくなることから不安定となり、ブレーキング時にタイヤをロックさせやすくなる。またネガティブキャンバーをつけすぎると、snapと呼ばれるアンダーステアでの横滑りを発生させることになる。

キャスター

今度は車を真横から見る。タイヤはサスペンションと呼ばれる軸にくっついているのだが、この軸の傾きをキャスターと呼ぶ。キャスターの働きを理解するには、一輪車を想像するとよい。一輪車の椅子と軸とタイヤがまっすぐになった状態は静止状態を生じさせる。現実には全く動かずに制止することは不可能であるが頭を天からつられていると仮定すればまっすぐの状態は静止を生み出す。この状態から体を少し後ろに倒すと一輪車はどのように反応するだろう。車輪には前に転がろうする力が加わり、お尻は椅子から離れてしまい、一輪車本体だけが前方に突き出された形になる。車でも同様の状態が生じる。キャスター角を大きくすれば、車が前に進もうとする力が増大する。通常キャスターの設定はコーナー出口、または高速走行時に不安定にならない限り効果を発揮するといわれている。

トー

車を上から見たときに、タイヤがハの字になっている状態、人間の足で言うなら内股の時のつま先の状態がトー・インと呼ばれる状態である。その反対がトー・アウト。

車の前輪、後輪ともに、構造は一本の軸の両端に輪がついたものである。すこしでもどちらかのタイヤが軸に対して歪んでついていたらバランスは途端に崩れてしまう。そのために少しだけ内側に、つまりトーインの状態にすることで安定を得ることができるのである。

フロントのトーイン

前輪をトーインにすることで、ブレーキング時に安定し、コーナーへの侵入時に速度を落とした時でも応答性が損なわれない。ただし、直進しようとするタイヤを無理やり内側に向けているため、タイヤには相応の摩擦が生じており、ストレートでのスピードが犠牲になる。またタイヤを痛めつけることにもなる。

フロントのトーアウト

タイヤを外向きにすることで高速でコーナーへの侵入を可能にする。タイヤはあらかじめコーナーのほうに向いているため、それだけ素早く車の向きを変えることができるからだ。トーイン時と同様にタイヤへの摩耗が生じる。

第2回はタイヤとその周辺の設定項目について学んだ。いずれもタイヤの接地にかかわる要素であり、はがき一枚分といわれる接地面を介してすべての運動エネルギーを路面に伝えるという事実からすれば、これらの項目が温度にしてわずか数℃、角度なら1度にも満たない変更が大きく影響することにも納得がいくというものだろう。

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